こんにちは。タキです。
突然ですが、皆さんにはやりたいことはありますか?
やりたいことはあった方がいい!なんて子どもの頃から言われますよね。
さて、私は胸を張って言えます。
「やりたいことなんて全然ありません」と。
今回のテーマは「やりたいことなんてなくていい。どう在りたいか」です。
【やりたいことなんてなくていい】
■多くの人はやりたいことなんてない
やりたいことはあるの?なんて人に聞いたところで、ほとんどの答えはNOです。
昔はやりたいことがあったけど、成長するにつれて考え方が変わった人だっているでしょう。
やりたいことだと思っていたものが、現実を知ってやりたいことではなくなった、なんて人も結構いそうですね。
仕事に例えると、「私はこんな仕事をやりたい!起業して社会にこんな価値を提供したい!」なんて人よりも、「どんな仕事がやりたいかなんてないよ。自分の経験や能力から今の仕事を選んでいるだけ。
生活費を稼ぐために、自身の出来ることで折り合いをつけて仕事をしているけど、本当にやりたいことではないね。」
こんな方がほとんどですよね。
私の周りの人たちも、みんな仕方なく我慢して仕事をしていると言います。
とある大学の研究によると、やりたいことがある人は24.5%しかいないとのこと。
つまりやりたいことがある人は少数派なんです。1/4しかいません。
なお、この研究の調査対象は学生を除いた20代〜60代の男女を対象にしています。
つまり、社会を知らない学生ではなく、酸いも甘いも知った大人たちの多くがやりたいことがないと言っているのです。
■やりたいことがなくても問題ない
私たちは、子どもの頃から夢や、やりたいことを持つべきだとの考えを植え付けられます。
ご両親から将来やりたいことはなんだと聞かれませんでしたか?
小学校の卒業文集に、将来の夢や何になりたいかと書きましたよね?
ネットやSNSにもやりたいことをやろうとの言葉で溢れています。
実際親御さんや先生方に聞いてみたいですよね。
「では、あなたは現在やりたいことをやれているのでしょうか?」と。
少々意地の悪い質問ですが、答えはほぼNOでしょうね。
確かに、やりたいことをやっている人はそうではない人より活力があって、キラキラしていて、
より精神的に豊かな人生を送っているイメージがあります。
しかし、現実問題やりたいことを持つことは難しい。
卒業文集で書いた夢も、現実を知らない、なんとなくのイメージで書いたものに過ぎません。
実際にやってみて理想と現実のギャップに気づくのです。
「あれ?想像してたのとは違うな。これは自分のやりたいことじゃなかった。」と。
結局やってみないことには、それが本当に自分のやりたいことなのかなんて分かりません。
したがって、やりたいこと探しにはそれなりの労力や時間がかかってしまいますし、やりたいことなんて生涯見つからない可能性もあります。
そして、やりたいことは無理に作るものではありません。
「やりたいことを持つべきだと思っているけど、実際はそんなものない。だから作らなきゃ。」と
頭(理屈)で考えたやりたいことは、そういう理想と現実のギャップによる焦りからきています。
そして、「やりたい」ではなく、「やらないといけない」という義務感を多分に含み、やっていても楽しくありません。
やりたいことは無理に作るものではなく、あくまで心(感情)から自然に溢れてくるものなんです。
■やりたいことは簡単には見つからない
■やりたいことは幸福度にあまり影響を与えない
先ほどの大学の研究から、やりたいことがあったとしても、幸福度への影響はあまり高くないとの研究結果が示されています。
私はこの研究結果を意外だな、と感じました。
やりたいことをやってるってキラキラして人生を楽しんでるイメージがあったのですけどね。
もちろんやりたいことの有無は幸福度に対する影響は多少はあるようですが、
やりたいことよりも、良好な家族関係や収入、結婚しているか、未来の希望、仕事が順調かどうかの方が幸福度に与える影響は大きいのです。
つまり、やりたいことを探すのは難しいし時間もかかる。やりたいことがあったとしても、
幸福度に対する影響はそこまで大きくない。
ということは、やりたいことがないといけない、というのは思い込み、ただの固定観念なんです。
■どう在りたいかを考えてみよう
前述の通り、やりたいことがある人なんて少数派ですし、無理して見つけるものではありません。
そこで、私がおすすめしたいのは、やりたいことではなく、「在りたい姿を持つこと」です。
在りたい姿とは、自身がどんな状態でいたいかを表す言葉です。
仕事で例えると、労働時間はこれくらいがいいとか、デスクワークよりも肉体労働がいいとか、
テレワークがいいとか、なんなら働きたくないとかです。
「やりたいこと」はなくても、「在りたい姿」であれば誰もが持っていますよね。
そして、在りたい姿とは理屈ではなくあなたの心に従ったものです。
何を大切にしたいのか、自身がどのような状態でいれば幸福なのか。
要は、在りたい姿とは自身が希望する理想の姿です。
そこで、仕事やプライベートなどの様々なケースにおいて、
「やりたいこと」ではなく、あなたが「どう在りたいか」を考えてみましょう。
【在りたい姿を持つメリット】
■行動指針になる
在りたい姿は、あらゆる行動における目的(動機付け)となります。
会社でいうところの企業理念みたいなもので、あなたの行動における指針になります。
労働時間を減らしたいから転職する、資産形成をしたいから投資する、一人の時間をもっと確保したいから交友関係を調整するなど。
より主体的な人生を送ることができ、他人に振り回されにくくなりますよ。
人生なんてたくさんの悩みや迷いの集合体です。
「今の仕事を続けてもいいのか?」
「友人が少ないけど大丈夫なのか?」
「この人と結婚してもいいのか?」
在りたい姿は、そのように悩んだ時や迷った時に立ち返るべき自身の考え方や行動の指針となります。
簡単に言えば、在りたい姿とは人生の道しるべです。
■優先順位が明確化する
在りたい姿を持つことで、やるべきこと・やらなくていいことが明確化します。
そのため、注力すること、止めることの取捨選択が迷わずできるようになります。
Apple創業者のスティーブ・ジョブズの言葉に、
「何をしてきたかと同じくらい、何をしてこなかったかを誇りたい」というものがあります。
人生はトレードオフ(何かを得るためには何かを失う、両立できない関係)だらけです。
仕事に力を入れれば、時間や労力は失われますがお金が得られます。
趣味や恋愛や育児に力を入れれば、時間やお金は失われますが喜びが得られます。
何かをするには時間やお金や労力が必要。
もちろん時間もお金も労力も有限です。トレードオフ。
だからこそ、自分が在りたい姿を実現するために不要なものは切り捨ててしまえばいいのです。
スティーブ・ジョブズもビジネス以外のもの、あるいはビジネスでも不要だと感じるものはどんどん切り捨ててきたのでしょうね。
あなたも在りたい姿になるべく最短で向かうために、自分の人生で何を頑張るか、重み付けをしましょう。
回り道は必要ありません。
■モチベーションになる
在りたい姿を定義できると、何のために頑張ればいいのかが明確化します。
要するに目標ができます。
目標に向かって頑張ることは活力を与えます。人生を前向きにします。
日々ダラダラと漫然に過ごしている方、このままでいいのかと日々不安を感じている方は
日々の生活にメリハリがでるようになり、不安解消に繋がります。
何より、目標に向かって頑張ることは成長を実感できて楽しいですよ。
また、在りたい姿のためと考えたら、日々の辛い仕事や出来事も多少は割り切れます。
逆に言うと、そのような目標がないから日々の生活にハリがなくなるし、モチベーションが生まれにくいのです。
目標がないから、無気力感に苛まれてくるのです。
【どう在りたいか考えてみよう】
■在りたい姿を具体化しよう
在りたい姿に理屈なんてありません。
頭(理屈)ではなく、心の声(感情)を聴いてみることが肝要です。
心では本当はこうしたい。でも頭ではこんな姿がいいんじゃないか、というのはあるとは思いますが、
それは世間体や他人の意見に従ったものであなたの本心ではありません。
どう在りたいかなんて、あなたの感性で決めてしまっていいのです。
結局のところ、答えはあなたの中にしかありませんから。
他人なんて口を出してくるくせに、あなたの人生に責任を取ってくれないのだから真に受ける必要はありません。
あなたが納得できるのならどんなものだって大丈夫。
また、在りたい姿は途中で変えてもOKです。
人間の考えや価値観は変わるものだから、その都度自身の心の声に耳を傾けてみてください。
■在りたい姿の考え方と具体例
前述の通り、何を大切にしたいか、自身がどのような状態でいれば幸福なのかを基準に考えてみてください。
ただし、現実との折り合いはある程度つけないといけません。
時間はかかってもいいのですが、自身の努力次第で達成可能なものにしましょうね。
例えば、以下のような人生における大項目で決めるといいでしょう。
・仕事
バリバリ働いて仕事中心の生活にしたい
プライベートを優先してそこそこに働きたい
ストレスの少ない仕事がしたい
週4日労働にしたい
全く働きたくない
・人間関係
人に囲まれてワイワイしたい
一人の時間をもっと大切にしたい
週1回は友達に会いたい
地域のコミュニティに所属したい
・家族
笑いの絶えない楽しい家庭にしたい
優しさ溢れる温かい家庭にしたい
安らぎのあるのんびりした家庭にしたい
何でも話し合えるオープンな家庭にしたい
・恋愛
友達のような恋人を作りたい
お互いに支え合える恋人を作りたい
一緒にいて落ち着く人といたい
一緒にいて楽しい人といたい
・お金
月〇〇円くらいの収入が欲しい
月〇〇円くらいの配当金が欲しい
老後までに〇〇円くらいの資産を作りたい
〇〇円くらいの資産を作ってFIREを達成したい
・余暇
このくらいの時間を趣味に使いたい
このくらいの時間を資格勉強に使いたい
月に5冊は読書したい
年に5回くらいは旅行に行きたい
・健康
毎日8時間は睡眠時間を確保したい
週2日は運動したい
栄養バランスを考えた食事を摂りたい
体重を〇〇kgでキープし続けたい
ストレスがない状態で居続けたい
これらの項目は削っても追加しても大丈夫です。
個々人で調整してみてください。
■目標を設定しよう
自身の在りたい姿が分かったら、その姿を実現するために目標を立てましょう。
目標は、SMARTの法則に則って設定することがおすすめ。
SMARTの法則とは、目標達成のための5つの要素を指し、それぞれの頭文字をとってSMARTと呼んでいます。
Specific:具体的、他人に具体的に説明できるか
Measurable:計測可能、目標を数字で表せるか
Achievable:達成可能、実現可能な目標か
Relevant:関連性、在りたい姿に近づく目標なのか
Time-bound:期限がある、期限を明確に設定できるか
例えば、「プライベート優先のため労働日数を減らす」が在りたい姿だとするとこんな感じ。
Specific:週4日労働可能な会社に転職する(曖昧さのない誰にも分かる具体的な目標)
Measurable:週の労働日数を5日から4日に減らす(目標を数値で表す)
Achievable:生活費を計算し、週4日労働の収入で生活できるか確認する(生活費によるが十分達成可能な範疇)
Relevant:週4日労働にすることで、プライベートを優先できる(在りたい姿に繋がる目標)
Time-bound:今年中に達成する(目標達成の期限を明確化)
在りたい姿は具体化や数値化できない曖昧なものもありますが、可能な限りSMARTの法則に沿って目標を設定することをおすすめします。
【まとめ】
さて、在りたい姿やそのための目標を具体化できましたか?
できたのなら、紙やメモアプリに書いて定期的に見返しましょう。
目標も達成度合いでどんどん更新していってください。
最後に、生き方なんて人間の数だけ存在します。
価値観は人それぞれですので、自分が納得できるのなら、どんな人生を歩んだっていい。
自分の人生なのだから、正解も自分で決めていいのです。
是非在りたい姿を考えていただき、ご自身の人生を満たしていきましょう。
■あなたはどんな人生で在りたい?
・どんな人生にしたいかを定義しよう
・みんな人生を考える時代に
昔と違って、画一的な生き方じゃなくなっているから
・どんな人生を歩んだっていい
自分のありたい姿を決め、納得できるなら
・あなたはどのような人生を選択する?
あなたの人生はあなたの行動もしくは行動しなかったことで決まっていく
人生を楽しくするのもつまらなくするのもあなたの選択や行動の結果
・在りたい姿を決めることで得られるメリット
動機付け(モチベーション)になる
必要なことだけに注力できる
・なんのために頑張るのかを明確化する